前回シンクロベルトを購入したと書いたが、 タイミング・ベルトというのが正しいのだろうか? ミスミの分類ではタイミングペルトで、 シンクロベルトはバンドー化学の商品名か?という気もする。 今後はタイミングペルトと書くことにする。
タイミングペルトがあれば、ギアというか歯付きプーリーも必要になる。 とりあえず手持ちで20歯のものが4個あるが、3Dプリンタで自由に作れると大変嬉しい。
前回シンクロベルトを購入したと書いたが、 タイミング・ベルトというのが正しいのだろうか? ミスミの分類ではタイミングペルトで、 シンクロベルトはバンドー化学の商品名か?という気もする。 今後はタイミングペルトと書くことにする。
タイミングペルトがあれば、ギアというか歯付きプーリーも必要になる。 とりあえず手持ちで20歯のものが4個あるが、3Dプリンタで自由に作れると大変嬉しい。
ギアのように、生成プラグインや歯型生成の方法があれば いいのだが見つからない。ベルトの形状はわかっているので、 多角形で近似して、多角形同士の論理演算のライブラリがあれば、 多角形でプーリーの形状が得られるのではないか?と フリーの多角形論理演算ライブラリを探すとあった。
複数見つかった中 Angus jhonson's Clipper library には pythonバインディングがある。 サンプルプログラムを試したら動いたので、 これを使う。
まず、タイミングベルト2GTの形状を作成する。 2GT 図面で検索すると いろいろみつかるが、 ミスミのページの図面がわかりやすかったので、 これを元に製図し、必要な座標、角度等を求め、 形状生成のプログラムを作成した。 次にピッチ円状に沿ってベルトが回転しながら、 ピッチ円からベルト形状を切り取ることで プーリーの歯型を生成するプログラムを 作成した。 SVGファイルが出力される。 プログラムは github で公開している。
プーリー形状生成処理のイメージ。ベルトの歯型でピッチ円を削って行く。 | ゲイツ・ユニッタ・アジアのGTベルトのページにあった gifアニメーション。イメージがわかりやすい。 | 出力されたsvgファイルをFusion360で読み込んだところ。原点から下に伸びる直線の長さが10mmであることを確認 |
生成したSVGファイルをFusion360で読み込み、 赤い棒が10mmであることを確認。 直径5mmの穴を追加し、押出でプーリーを試作。 歯型を生成する際、オフセットを指定し、 指定分だけ内側に縮めて作成できる。 オフセットなし、0.1mm, 0.2mm, 0.3mmの4種類で 20歯のプーリーを印刷してみた。 ベルトと噛み合せた結果 オフセットなしが最も良好。 0.1mmも噛み合うが、0.2mm, 0.3mmは隙間が大きくて 噛み合わないことがわかった。
Fusion360で押出 | オフセット 0~0.3mmで4種類試作 | オフセットなし、ばっちり噛み合う。すこしテンションをかけた方がよく噛み合う感じ。 |
オフセット0.1mm。噛み合う。もうすこしオフセット少なめでも良さそう。 | オフセット0.2mm。隙間多い、噛み合わない。 | オフセット 0.3mm。山も低いし、隙間も多い。噛み合わない。 |
次に、どれくらい小さいプーリーも使えるか 調べるため、オフセット無しで 16歯、14歯、12歯、10歯 のプーリーを印刷。 実際に使えるかどうかは、わからないが 10歯までベルトと噛み合わせることができた。
10,12,14,16歯、4種試作 | 16歯、問題なし | 14歯、問題なし |
12歯、問題なし。 ここら辺まで使えそうな気がする。 | 10歯、噛み合ってはいるが、本当に使えるのだろうか?ベルトをこんなに曲げて良いのだろうか?試してみたい。 | 5mのタイミングベルトを巻くための自作リール。 パーツケースに収まるように長円形にしている。 |
ここまでの試作品は、形状や噛み合わせをみるために ツバが無いものだが、実用上はベルトが外れないよう ツバが必要だ。ツバ有りのものも試作した。 サポート有りで1体で印刷できた。サポート材が 歯面を乱すこともない。
次はベルトとプーリーを使って動くものを作りたい。 あと、現状のプーリー形状はなかなか重い。 20歯で1000頂点を超える。Fusion360での押出処理も重い。 歯数が多くなると、もっと重くなるので、 頂点を減らす処理も検討したい。